上海博物館と、上海音楽院・徐家汇・上海体育館散歩
さあ、国慶節に突入だ。しかし特にすることがない。
せっかく1ヶ月半前に四川省への旅行を計画していたのだが、反日活動で会社から中止勧告が出た。
特例で日本に帰ってもよくなったが、上海に残ることにしたのだ。
とりあえずは、上海で最大の上海博物館に行ってみる。
人民広場を抜けて博物館へ行こう。
公園を通っていると、公園の道に傘を広げている人がいた。物売りかなと思っていたのだが、紙が貼ってあって、「上海女 80年 何とかかんとか・・・」と書いてある。
釣書だった
さらに歩くと、壁にずらっと張り紙が並んでいる。
これだけの張り紙があると、埋もれてしまう。この人のように、写真を貼ったり、手製のメモをつけている人がいる。
ちなみにこの張り紙は、1ヶ月10元の手数料で、業者が掲示しているものだ。
結婚マッチングの場なのだが、ここにいる人は老人ばかり。当の本人の世代の人が見つからない。
思うに、一人っ子政策で子供は一人、老後が心配になった親が、娘(息子)を心配して、勝手に探しているんだろうか。
ここで、親同士のマッチングができれば、子供に、
「あんたが婿(嫁)を見つけてこないから、あたしが見つけてきたよ。一回軽い気持ちで会ってみな」
「そんな、お母さん、まだ結婚なんていいよ。」
「何を言ってるんだい、そろそろ結婚しないと、行き遅れてしまうよ。行き遅れたら、もう結婚できないよ」
「いいのよ、最近は晩婚化が進んでいるし。それに今はやりたいことがあるのよ」
「やりたいことってなんだい。遅くまで遊んでいるじゃないか。まあ、ダメ元で会ってみなよ」
「あっ、友達から電話がかかってきた。お母さんごめんね、ちょっと行かなきゃ」
「もう、あの子はああやっていつも逃げる・・・」
とか何とか、いう会話が想像できる。
日本でも、早く結婚しろ、と親から発破をかけられている人が同世代に何人もいるので、何かどこの親も同じだなあ、としみじみ。
今日は快晴。とってもきれいな青空。上海も意外と青空になるときはなる。
上海博物館に着いた。やはり連休中と言うことで行列ができている。人数制限があるのかと思ったら、8000人を越えたら制限するらしい。見たところ、それほどは多くない。
行列の原因は手荷物検査だった。
中に入るとそんなに混雑しておらず、人はやや多めだが、ゆっくり見学できなくもない。
これだけの規模の博物館だが、入館は無料だ。
青銅器、陶器、絵画・・・などの部屋に分かれている。入り口近くに解説の紙があり、日本語版もあるので、取っておくと良い。
まずは青銅器の部屋。古代王朝の商(殷)や周の時代の物が置いてある!
それに模様がなかなか凝ったものだ。
その頃日本は縄文時代じゃないか。そんな時代にこんな文明が発達していたとは驚きだ。
商(紀元前17世紀)~三国(263年)のあたりの歴史がけっこう好きで、中国滞在中はこのあたりの歴史に迫る物を見たいと思っていた。
その商・周の時代のものが、今目の前にあり感激だ。
特にこの戈は 商の前、伝説の夏のものらしい。
次は、石像の部屋へ。この部屋で一番目につくのは、一面に仏を掘ったこれだろう。
四方八方に仏が掘られている。もちろん裏面もだ。
ステキな顔の仏頭。
このお宝のプライスは?一、十、百、千、万、十万、百万・・・というなんでも鑑定団の声が聞こえてくる。
妙にコミカルな姿だ。
牡牛座のアルデバランとジャイアンを足したような像。ポーズが決まってる。
次は書道の部屋へ。
真っ先に展示していたこれ。教科書でみた甲骨文字だ!
少数民族の部屋にいく。中国には漢族+55の民族がいる。
少数民族には便宜を図っている面もあるが、実際は北京語以外での高等教育がなかったり、少数民族の歴史を教えられないなど同化政策があるようだ。
その一方で、優先的な大学入学、公務員採用、割引価格があるそうだ。実際HSK(中国語検定試験)の場合、一般人6級650元のところ、少数民族は120元だ。
どくろっぽいまがまがしいお面。
次は、貨幣の部屋。この部屋は絵画や書道の部屋より人が多い!みんなお金が好きなのだ。
周のころのお金。
時代が下がってきて、清の時代の太平天国のお金。
鋳造技術が上がっており、精緻な鋳造ができている。
玉(ぎょく)の部屋へ。中国では玉が珍重されてきた。
璧(へき)。完璧の語源になった璧だ。
玉でつくった副葬品
ちょっとカワイイ、動物の玉
写真が白飛びしているのだが、精緻な彫刻が施されている。
博物館は2時間半ほど見て回ったら疲れた。
しかし、まだまだ時間がある。この前から気になっていたソニーの直営店へ行ってみることにした。
地下鉄に乗って、歩いて。准海中路のソニー直営店だ。行ってみたら、ビル全体が工事中で、営業していなかった。
なんてこと!
出かける前にホームページをチェックしていったのだが、そんなこと書いていなかった。サービスのかけらもないな。というか、国慶節で人の集まる時期に何を考えているんだか。
仕方なく、近くの上海音楽院という大学の周りへ行ってみる。この界隈は楽器屋が多いらしい。
旧フランス租界だったそうで、何となく通りもおしゃれな感じがするような。
肝心の楽器屋の方は、どうにもこうにもいまいち。
確かに何件かあるのだが、お店は小さい。こぢんまりとしたお店で、種類や数は圧倒的に少ない。
楽器はピアノ、バイオリン系(ウインドーから見た感じでは、バイオリンとバスが多い)。
また、販売だけではなく、バイオリン工房もある。
楽譜屋もあるが、種類少ないが、上海の中ではまだある方らしい。
結局、楽器や楽譜の入手性は日本の方がよい。日本から持込むか、楽譜であればアマゾンで注文が便利だろう。
私も、2万円で買ったヤマハの中古を持ってきている。(高いヤツはもったいないので置いてきた)
事前調査なく来たので、今度はお店を調査してから来てみよう。
次は、買おう買おうと思っているスマートフォンを見に、徐家汇(シュウジアフイ)に行ってみた。
デパート。門前で、ダンスのショーが行われていた。カクカクダンス。(本当は何というのか分からん・・)
ここは電脳関係の店が集中しているとか。ついでにソニー直営店へ行ってみる。
小さな店がかたまったデパートがある。やはり値段は高い。香港から輸入した方が安いな。
しかも凝った偽物が多いらしい。外側だけ本物で、中身の基板などは中国の無名メーカの物とか。
偽物が怖いので、買わず。
ここのソニー直営店も、商品の入れ替えなのか営業していなかった。ソニーやる気ない・・・。
地下鉄の駅を出てすぐのデパートの外壁に、大きくシャープの文字が。
今はぱっとしないシャープだが、中国には力を入れているのだろうか?その割にお店は全然見なかったし、携帯もシャープの携帯は一つもなし。
携帯はサムソン、ソニー、アップル、HTC、モトローラ、ノキアが多い。
また、携帯の周辺機器は余り売ってなく、依然ストラップは未入手・・・。
どこに売ってるんだろう。やっぱネットかな。
次は、上海体育館に行ってみた。この周辺に気になるアウトドアショップがあるのだ。
地下鉄からけっこう遠い。今日は朝からかなり歩いており、しんどい。
最近、外出を自粛していたので、足が弱っている。
あった。アウトドアショップ。
この後は、宿舎近くの日本料理屋で食べて帰った。
女将曰く、反日活動の後、お客が減って元に戻らないそうだ。
その店は、中国人8割、日本人2割くらいだったらしいが、どちらも減ったとのこと。
今日は旧暦中秋節。中秋の名月だ。コンデジでうまく撮れない・・・。
あー疲れた。明日は何をしようかな。