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PHOTON:写真と音楽と旅行が好きな理屈屋の日記

昆明・麗江旅行'13 (1日目)

日本人にとって正月が一年で一番の大イベントであるのと同様に、中国人にとっては春節(旧正月)が一大イベント。

今の日本は、正月は、バーゲン、福袋、友達と1日からどこか行く、等のようになってしまったが、中国はまだ多くの人が故郷に帰省し家族で一緒に過ごし静かに送る。

この春節前は、都市に出稼ぎに来ている人が、大きな荷物を持って地方へ帰省し、都市では人が少なくなる。春節後は同様その逆流が起こる。

13億という人間が暮らしている土地。観光地も人が激混みなのは想像に難くなく、できることなら出歩きたくないのだが、7日間という春節休暇を有効に使わないともったいない。

日本ではGW、お盆、年末年始と3回の7日を越える休暇プラス、3連休も何回かあるが、中国は国慶節と春節と後3連休が2回くらいで、長期休暇が少ないのだ。

中国の北方は寒いし、人ももっと多そうなので、気候が安定した雲南省へ行ってみることにした。

名前はよく聞くが、あまりなじみがない土地だ。三国志諸葛孔明が南伐を行い、猛獲を7回捕まえて7回放した故事くらいしか、よく知らない。

なので、雲南に関する書籍を事前に購入して知識をつけた。

昆明麗江を旅することにし、フライトとホテルだけ予約した。仕事が忙しかったので、現地でどこに行くか、考え出したのは出発の前日からとなった。

辺境の土地なので、交通が不便。現地ツアーに参加しようと、現地の旅行会社にコンタクトを取った。

私「~行きのツアーに興味があるので、費用の確認と送迎有無を教えて下さい。」

旅行会社「どこの人? (←日本とは違い、これだけの素っ気ないメール)」

私「上海に住んでいる日本人です」

旅行会社「日本人は歓迎しないし、接待しない」

旅行が始まっていないのに、この調子。辺境の土地でも日本人嫌われているなあ。

ちょっと気が悪くなったので、自分でぶらつくか、現地で現地ツアーに申し込むことにした。

よいフライトが取れず、2月9日春節当日12:30の便で浦東空港から昆明へ。

事前に予想していたよりも、空港は人が少ない。もしかしたら平常よりも少ないかもしれない。

春節当日はみんな家でゆっくりするのだろうか。

3時間のフライト。昆明の空港が近づいてくると、赤茶けた大地が見えてきた。雲南は土に鉄分が多く含まれており、それが温暖な気候で酸化して、赤茶けた大地となるのだそうだ。

昆明空港から地下鉄に乗って、東部バスターミナルまで直通。これは便利だ。

ただ、地下鉄の「東部バスターミナル駅」と東部バスターミナル(中長距離バス)と、公共バス駅(市内バス)が隣り合わせなのだが、東部バスターミナルと公共バス駅の境界の柵が閉められている。春節で、東部バスターミナルの営業が早くに終わって、その柵を閉めたようだ。

つまり、地下鉄と、中長距離バス、公共バスは運営が異なるため連動してなくて、営業が終わったから自分ところだけ閉めたと。利用者のことなんか考えちゃいない、行政の縦割り構造だ。

そのため、柵を乗り越えていった。

公共バスを確認して、待つ。40分くらい待った。大柄な外人のおじさんが、物売りにまとわりつかれ、大声で、「Good by!」「I'm saying good by!」と言っている。たぶん、物売りはグッバイの意味も分からないと思う・・・。

物売りには、何も言わずに立ち去るのが一番だ。

そのおじさんは、物売りを振り切った後、私の横にカバンを椅子にして本を読み始めた。

ようやく50番のバスが来た。めちゃくちゃ古い。50年代くらいの?たいした上り坂ではないのに、すごい音を立ててようやく30km/hの速さ。値段は1元(=14.5円)。

ホテル近くで降りた。

ホテルでチェックイン。中国語で会話すると、フロントの係員の対応が良くなった。

チェックインを終えて、部屋にはいるとすぐにフロントから呼び出しがあった。電話は苦手。理由はよく聞き取れなかったが、パスポートの入国日を見間違って、もう一度パスポートを見せて欲しいとのことだ。

夕食はここのホテルのレストランで食べることにした。

中華料理は大人数で食べることが前提なので、量が多い。量が少ない物を教えてもらい、普通の炒飯とビールを注文した。