2次試験は、80分×4つの事例(人事/経営、販売、工場管理運営、財務会計)です。
2次試験は、1次試験が終わってから2ヶ月と3週間後です。1次試験に合格するとは思っていなかったので、2次試験の学習は、1次試験終了後に手をつけましたのが最初です。
それまでは一切内容を把握していませんでした。なので、1次試験後にはじめて問題を見たとき思いました。
「ナンジャコリャ。どう勉強すれば? 」と。
質問が抽象的なのです。回答も回答者ごとに無数にありそうに見える。
与えられた3-4ページにわたる事例企業のストーリーを読みこなし、そこから読み取れることと、解釈した質問から、自分なりの答えを記述する。その際に、いろんな角度からの視点をいれる。
一番困るのは、公式模範解答がなく、点数の開示もないこと。(令和4年度から点数を開示するようですね)。
なので、多数の有志が「個人情報の保護に関する法律」に基づき情報開示請求を行いABCD評価を得て、それと再現答案を事務局に送付し、分析した本が売られています。バイブルです。(学習教材の記事に詳しく)
【学習時間】
結果として、2次試験の学習時間は約228時間でした。(1次試験2日目8/7~2次試験前日10/29)
8月の夏休みに毎日6~8時間の学習をしたことで、時間を稼げました。
しかし、試験直前となる10月上旬に2週間も海外出張が入ってしまい、飛行機やホテルで何とかやろうとしましたが、時差ボケもあって身が入りませんでした。海外出張って、お酒もある外食・接待が基本なんですよね・・。
帰国後若干巻き返しましたが、めちゃくちゃしたという感じではありませんでした。
なお、時間はタイマーで計測したものをスタディングに記録しており、精度は高いと思われます。さすがに学習の密度までは測れないですけど。
【学習方法】
- 事例1~3
・与件文をざっと読んで、設問を読み、また与件文を精読する形に落ち着きました。
・与件文を読んだときに、SWOTの部分やロジックに使えそうな部分にアンダーラインを引きます。
色分けをしたり、番号を振ったりいろいろ工夫されているようですが、私は、青ペンで線を引いただけで、特に凝ったことはしていません。
本番でも、蛍光ペンはセットの何色か準備しましたが、結局使ったのは青だけでした。
・特にここは回答に使うだろうと思われるところや、自分のクセで読み飛ばしてしまいやすそうなところは、波線や丸囲みしたくらいです。一応、丸囲みは一番重要、破線は2番目、実線は注意を要する、という感じです。
ペンを持ち替えたり、凝ったことをする時間がもったいないように思いました。
・回答の練習は、材料を記載するために、スタディングの白紙のロジックマップを使い、文字制限のある回答を記述するのに原稿用紙を使いました。
スタディングのロジックマップは、問題文が小さく記載されていて、他はほぼ白紙なので、問題文を見ながら、使う材料・キーワードの書き込みがしやすいのです。様式通りには使っていません。
原稿用紙は、iPadのアプリで原稿用紙のテンプレートを使いました。(別途iPad活用の記事を予定)
・問題を考えるときに、材料となる必要なキーワードを、記述します。キーワードや課題・対策をロジックツリーにしたり、線で繋いで論理の関係性が分かるようにしました。
論理の関係性については、原因と結果や時系列の前後を意識して、後先が逆にならないよう気をつけました。
論理の順番や誤字脱字などがあった場合に、書き直しが必要ですが、iPadを活用したデジタルなので簡単です。書き直しせずに、文字句を移動できます。原稿用紙のマスに文字をはめているので、中途半端な位置で切れて改行しても、部分移動は簡単です。
アナログの紙とペンだと、消しゴムで消す時間がもったいないです。
・回答を書いた後、ふぞろいのキーワード(というよりその視点)が含まれているか、自分の答案と比較し、採点します。ふぞろいだと、どうしてもキーワードが入っていると点数を与えてしまいがちです。おそらく、論理構成も採点基準かと思いますが、ふぞろいではこの部分は対応できません。ここは自分で気をつけるしかなかったです。
視点が含まれていなければ、その視点が含まれていなかった理由を考えます。
例えば、
①知識不足で知らなかった。
→ 1次試験の学習を再確認したり、ネットで検索。
②連想できなかった。
→ 文章を見落としていた
→ a)その文章がヒントになるとは思わなかった。
→ b)単純に読み飛ばした → 線を引く
・新しい年度から古い年度へ繰返しやっていきました。
H22年までの11年分をやりました。ふぞろいの10年データブックはH20年までですから、最後までは到達しませんでした。古い年度をやるより、新しい年度をもう1回しました。
結局、R2,1が3回、H30-25まで2回、H24-22が1回です。74事例です。
(事例4の回数の関係で計算は一致しません)
-
事例4
・事例Ⅳの全知識全ノウハウ(全知全ノウ)を活用しました。
・分野ごとに問題が分かれていて、難易度ABCがついています。
まずは例題とA問題を1周しました。
・例題をこなしても、最初はまったく解けません。考えてもムダなので、さっさと答えを見て、同じように計算してみます。
・解法が分かったら、後は何回も回転していきます。
難易度別に傾斜をかけ、A問題は絶対できるよう、A問題の回数は多く、C問題は少ないです。
分野別にも傾斜をかけ、全然分からなかった意思決定会計は多くし、他はだいたい均等です。
しかし、本番試験では意思決定会計は捨て問となり、問題文を読むところまでも至りませんでした。どの年度の試験を本番で受けても、意思決定会計は捨て問になりそうです。
正直学習をあきらめてもいいんじゃないかとも思いますが、しっかりやらないと実務で困りますし、やることで自信もつきます。
今思うのは、過度に重点的にせず、他と均等で良かったかもしれません。分野ごとの学習回数は、下記です。
出題分野
平均回数
最大回数
CVP
4
6
5
7
セグメント
7
7
その他
3
4
意思決定会計
7
12
経営分析
3
5
・なお、全知全ノウを何回転もして、試験1ヶ月前からは、年度ごとに事例4を解きはじめました。事例4は計算問題がメインとはいえ、記述問題も出ます。そして、記述問題は得点源です。計算問題と違って、大ゴケが少なく、部分点が得られるからです。
全知全ノウだけだと、記述問題が弱いので、年度の事例をやってみて、記述問題の練習と、時間配分を覚えました。
結局、事例1~3の合計と、事例4の学習時間比率は半々でしょうか。事例4に偏った学習でした。
これだけ学習を割いたのに、本番では事例4はダントツにできが悪くショックでした。
経営分析で変わり種の労働生産性が出てきてパニクったり、全知全ノウでは簡単な部類だった最適セールスミックスの問題に時間を取られて、試験の時間配分が狂いました。
かなり焦って、それがさらに思考を鈍らせ、軽くパニックとなりました。
みんなも苦戦されたようで、素点は悪いでしょうが、実際の点数は58となっていました。
- 学習時間管理
学習時間はストップウォッチを使って、時間を計り、スタディングに記録しました。
各事例、試験時間80分です。
事例1~3は、当初は100分くらいかかりました。いくつもやるうちに問題を覚えてしまってることもあり、終盤では70分程度に収まっていました。
事例1~3は、途中で中断するとまた与件文の読み直しをしなければならず、非効率なので、できるだけ1回で1事例を解きました。すると、90~100分は拘束されるので、まとまった時間が必要です。帰宅後と休日をメインで学習しました。
その点、事例4は、区切りやすいので、始業前の1時間や、30分くらいのスキマ時間は使えました。難点は、電卓が必要なこと。通勤電車内ではできません。
そこで、1日のルーチンは、
5:30 起床
6:30 家を出る
通勤電車内では、FP3級
始業前の1時間、事例4
帰宅後事例1~4のどれか
22:30 寝る
でした。夜も遅くまではしません。寝ないと翌朝から頭が働かないからです。
このルーチンを習慣づけることにしました。